元教師のあかすです!
みなさんは、学校の先生のことを何て呼びますか?
「教師」「教員」「教諭」「先生」と先生の呼び方にも種類があり、どう使い分けたらいいのかあいまいな所があります。
今回は「教師」「教員」「教諭」「先生」という呼び方のそれぞれの違いや意味を簡単に説明していきます。
学校の先生を目指して教員採用試験を受ける人や、すでに先生だけど違いが分からない人は確認しておきましょう!
教師という呼び方
「教師」とは、何か特定の分野に関して、教え導いていく人のことを指します。
指導をする立場の人を指すので、教育に限らす、宗教などの指導も含みます。通常は特定の個人を指します。
教員という呼び方
「教員」とは、小学校、中学校、高等学校などの教育機関において、児童や生徒などの子どもを指導する立場の人を指します。
「教諭」や非常勤で働く「講師」も教員に含まれます。
「教員」という言葉には、団体、集団という意味合いが込められているので、複数を指す言葉として扱われます。
教諭という呼び方
「教諭」と書いて「きょうゆ」と読みます。
教育業界にいないと慣れない呼び方かもしれませんね!
「教諭」は教員免許を取得していて、小学校や中学校、高等学校、幼稚園等で正規採用職員として働く人のことを指します。
- 各教科の先生は、正規採用職員であれば「教諭」です。
- 正規採用職員に対して、非常勤の先生は「講師」と呼ばれています。
「教諭」と「講師」は違うニュアンスということですね。ややこしい!(笑)
ちなみに特別支援学校に勤める先生も同じです。
先生という呼び方
「先生」という呼び方は、相手に呼びかける際の敬称として使用される場合と、職業として使用される場合があります。
「学校の先生」と使う場合には、後者です。
基本的には「教員」と意味合いは同じと言えるでしょう。
子どもたちから見れば、正規採用職員の「教諭」も非常勤の「講師」も同じ「先生」であることを考えればイメージができます。
医者や理学療法士、弁護士などにも「先生」という言葉は使われます。
「先生」は教育界だけでなく使いどころが多い広い意味を持った言葉なのですね。
教職員という呼び方
学校の先生を指す言葉として「教職員」という言葉もあります。せっかくですので簡単に紹介していきます。
「教職員」は、小学校や中学校、高等学校、幼稚園等において、子どもの教育現場において勤めるすべての人を指します。
「教員」よりも広い意味を持ち、管理栄養士や給食を作る人たち、事務員、用務員の方なども含まれます。
先生の呼び方の使い分け
実際に私が学校に勤務していた時の情報をもとにどう使い分けがされていたかお伝えします。ちょっとした学校の裏話、先生の裏話になります。
他の先生を呼ぶとき
話の中で他の先生を呼ぶときには、上司や部下の立場に関係なく「○○先生」と呼びます。
管理職は「校長先生」、「副校長先生」と呼ぶことが多かったですが、本当ならば「校長」「副校長」と呼ぶのが正しいようです。
最初に先生になった時に、他の先生からいきなり「○○先生」と呼ばれ、しばらく慣れなかったのを覚えています。
でも、先生の世界ではこれが普通のことなのです。
子どもたちから呼ばれるとき
子どもたちからも「○○先生」と呼ばれることが多いです。
職業としての「先生」なのですが、目上の人に対しての(年齢的に)敬称としての意味も込めて「先生」と呼ぶのだと思います。
書類に記すとき
書類に先生の名前を記すときには場合によって使い分けがされます。
入学式や卒業式等のかしこまった儀式的行事の際の資料には、「○○教諭」と記されることが多いです。
正式名称で記すということですね。
学年単位や学級(クラス)単位での配布物などには、子どもたちが馴染みやすい「○○先生」と記されることがほとんどです。
複数の先生を指す場合も、「教員」と記すより「先生たち」と記されることが多いです。
一方で、保護者に向けての配布物に関しては、学校全体からという意味合いを込めて「教員」「教職員」と記し、特定の先生を指すときにだけ「○○先生」と記すことが多いです。
まとめ
以上、先生の呼び方の使い分けについてでした。
子どもたちや保護者に馴染みやすい表現をできるように使い分けがされていますが、間違えて使用しても実はあまり突っ込まれることはありません。
教員採用試験を受ける人や学校の先生の参考になればうれしく思います。