学校・教育

中学校教師の悩み8つとすぐにできる解決法!元中学校教員が紹介します

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悩む人

子どもたちの一番の成長期を見守る中学校。そこで働く中学校教師は、精神的な不安定さや体と心の成長を支えつつ立派な大人に教え導く責任ある仕事です。

しかし一方で、中学校教員の労働環境は他の業種・業界に比べて激務であるとも言われています。実際に時間外労働での残業時間はトップレベルにあるというニュースも報道されました。

本記事では、中学校教師の悩みで多かった8つの悩みと、元中学校教師の筆者が解決に向けて対処した方法について紹介していきます。

 

中学校教師で多い悩み8つと解決法

悩み1.勤務時間が長い、残業が多い

勤務時間が長く、定時で帰れる中学校教師はほぼいないと言ってもいいでしょう。

というのも中学校ではほぼすべての教員が部活動の顧問になります。部活が終わるまでは監督義務があるため、何かあった時のために学校にいなければなりません。(他の業務が多すぎて、結局は職員室に残っているのですが)

保護者と連絡を取ったり、テストの採点をしたり、成績処理をしたりと教師のやることは常にいっぱい。時間の使い方がカギを握ります。

 

勤務時間の悩み|解決方法

まず、空き時間を有効に使うことを意識しました。特に授業がない「空きコマ」の時間には、休憩をするのではなく今できる業務をこなし、早く帰れるように少しでも業務量を減らしておくのがポイント。

また、部活動の時間を調整できるのであれば、「毎週○○曜日は17時半まで」なんて具合に早く部活を終えられる日を作って早めに帰るのも手です。

部活の使用場所によっては他の部活と交代で使わないといけないため、どうしても活動ができないタイミングもあるかと思います。運動部では走り込みなんかをさせたりもするでしょうが、たまには臨時の部活休みの日を作ってもいいかもしれませんね。

あとは、余計な仕事を断ること。これができないと教員は絶対に定時で帰れません。

教員同士で「これお願い」と新しい業務を依頼されることもありますが、あなたのやるべき仕事が溜まっているなら状況を伝えてやんわり断ることをおすすめします。あなたでなくてもできる業務が降ってきたときはなおさら。

断る勇気。大事ですよ。

 

悩み2.休日が全然とれない

休みの日が潰れるのも中学校の教師の大きな悩み。

原因は下の2つ。

  • 部活の指導
  • 日々の残務の清算

土日に活動をする部活動は多く、その場合に顧問の教員が付き添わなくてはなりません。

大会や練習試合などでは会場まで引率をしたり、顧問として指導をしたりと平日の部活動指導よりも体力を使うことも。

 

また、日々の業務が終わらないため土日に出勤して仕事をする教師も多いです。筆者が経験した例では、40人ほどの教員がいる職員室に、土日にもかかわらず約30人の教員が休日出勤で仕事をしに来ていました。

7割以上の教員が休日に残務を終わらせに来ているのですから、中学校教師の仕事の大変さが感じられますよね。

 

 

休日の悩み|解決方法

まず部活についてですが、大会や練習試合などがなければ基本は土日どちらかを休みにできるといいでしょう。理由はなんでも構いません。

 

休みにしてしまうことを気にする先生も多いのですが、子供たちにも先生にも休息は必要ですので、「もっと部活をしたい」なんて言われても気にしなくていいかと思います。

あとは部活中の時間の使い方ですが、危険を伴わない活動であれば、教員が職員室で日々の業務を消化することもできます。(あまりおすすめはされていないみたいですが、個人的にはありです)

 

日々の業務については、締め切りがあるもの以外は無理に土日出勤をしなくてもいいかと思います。

次の週の仕事を減らすために休日に仕事をしに来たのに、そこで余計な業務を頼まれることも結構ありますし、家でできる業務もあるはずです。

休日に学校に行かないために日々の業務は効率よく集中して行っておきたいですね。土日に休みを取るために、平日は遅くまで残業する先生も多くみられました。

 

休みを取るために残業するか、早く帰って休日に仕事をするか。教員の労働時間については永遠の課題ですね。

 

悩み3.言うことを聞かない生徒の指導

中学校では自我がしっかりとしてくる時期のため、なかなか教師の言うことを聞かない生徒もいます。

そんな生徒に時にやさしく時に厳しく指導をしていくのは骨が折れます。

その場ですぐに解決すればいいですが、指導が長引き、保護者を交えて話をすることも。とても根気がいります。

 

 

生徒指導の悩み|解決方法

まず言えるのは一人で解決しようとしないこと。

学年主任や周りの先生に助言を求めたり、一緒に指導に入ってもらうことで教師が一体となって指導をするようにしましょう。

一人で指導をするときほど心細いことはありませんし、疲労もその分重なります。

 

思春期の難しい心身の子供たちには、場合によってはどんなに正しいことを言ってもなかなか理解してくれない時もありますので、じっくりと指導をしていくしかありません。

 

担任を持っている人も同じです。「担任のクラスは自分だけでなんとかしどうしなくちゃ」なんて思わなくていいんです。しんどいときには協力を求めましょう。

 

 

悩み4.保護者との人間関係、クレーム対応

保護者との人間関係は非常に気を遣いますよね。

特にクレームを言ってくる親には言葉を選んで対応しないと学校との関係が悪化しかねません。

一度悪くなった関係は簡単には取り戻せませんし、保護者の間で先生の悪い評判を流されたりすることも。

 

 

保護者との人間関係の悩み|解決方法

基本は低姿勢で下から対応していくスタンスをおすすめします。

教師として経験の長い先生なんかは保護者に対して高圧的に対応してもよい関係を作れている場面もありますが、一般的にはアウトです。

教員の立場は年々弱まっているようにも思えますが、ここはひとつ我慢をして、低姿勢で対応していくことをおすすめします。

 

あとは「徹底的に話を聴く」のも保護者と良好な関係を築くのには大事なポイント。

怒りでクレームを言ってくる親がいても、徹底的に話を聴くと、スッと怒りが和らいだりするものです。

 

「徹底的に話を聴き」

「適度に共感を示す」

ぜひ試してみてくださいね。

 

 

悩み5.雑務が多い

教員の雑務の多さは頭を抱えるほど。同時に5つ6つ業務を並行するなんて当たり前のことかもしれません。

雑務が多く、期限が設けられている業務もあるため、本当にしたい教科の授業準備や成績処理が終わらない・・・なんてことにも。

管理職(校長、副校長)や上司の先生から仕事が振られることも多く、うまく雑務を処理していくことが求められますね。

 

雑務の多さの悩み|解決方法

雑務が多い状況には、とにかく「効率よく仕事を処理する」能力を身に付け対処しましょう。

 

効率を高める工夫例

  • 空きコマに授業準備や雑務をする
  • 成績処理を簡単にできるようにExcelで関数を入れたひな形を作っておく
  • 学校にいるときしかできない業務を優先して終わらす(休日出勤を減らすため)
  • 教師同士の無駄話に気を取られない
  • 雑務を断る

 

職員室での教員同士の話はリラックスできて楽しい半面、業務の効率をかなり低下させてしまう一面があります。

また、時間のかかる成績処理などは日ごろからこまめにExcelに記録をするようにして学期末に苦しい思いをしないようにしましょう!

また、これは先ほども述べましたが、自分で処理できないと考えた雑務は極力断るのが吉。

気を遣ってなんでもかんでも引き受けてしまうと、自分がどんどんしんどくなります。

そのせいで授業の準備が間に合わなければ生徒にも迷惑を掛けますし、一度引き受けるとなんでもかんでも雑務をお願いされるようになります。

ですので、雑務を依頼されたときには「自分にできる範囲でのみ」引き受ける習慣を身に付けましょう。

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あかす
教員人生を振り返ってみて、この「断る勇気」はとにかく大事だと伝えたい。

 

 

悩み6.教科の授業準備ができない

  • 雑務が多い
  • 休日が取れない

といった悩みの延長で、「やることが多すぎて授業の準備ができない!」という教師を多くみてきました。

自分も若手の時にはそのうちの一人でした。

 

締め切りの近い雑務を優先的に処理していくと、どうしても自分一人で行う授業の準備は後回しになってしまいがち。

そうなると、雑務が終わってからの時間で授業の準備を終わらせないといけないため、内容は薄いものになってしまいます。

 

授業準備の時間がないという悩み|解決方法

まずやるべき業務の優先順位を変えてみるといいかもしれません。

授業準備の優先順位が後になりがちですが、いっそのこと最初に授業の準備をしてから他の雑務に取り組んでみてはどうでしょうか。

締め切りが近い業務については優先してこなしてしまい、その後はとにかく次の日や次の週の授業の準備をする。

 

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あかす
あくまで私の個人的感想ですが、わたしはこれを実践してから時間に余裕をもって業務を処理できるようになりました。

どんなに雑務が多くても、次の授業の準備さえできていれば「まああしたはなんとかなるか」と気楽に仕事ができます。

 

 

悩み7.職場の人間関係が悪い

職場の人間関係には悩みを抱えるものです。

自分が関わっていない場所で他の先生同士がもめることもあれば、自分がきつく当たられてしまったり、関係性が悪くなってしまった他の教員との人間関係に悩む人もいらっしゃいます。

人間の抱える悩みのほとんどは「人間関係の悩み」とも言われますので、人間関係の構築は避けては通れない問題かと思います。

 

職場の人間関係の悩み|解決方法

教員同士の人間関係の悩みには3つの方法で対処します。

 

  1. 苦手な人とは距離を置く
  2. 淡々と接する
  3. 自分に関わらない問題はスルー

step
1
苦手な人とは距離を置く

まず、苦手な人とは無理に関わらなくていいです。そして、そのことを気にしないようにしましょう。

自分が考えているほど、相手はあなたのことを気にしていません。なので、考えるだけもったいないです。

 

step
2
淡々と接する

同じ教師ですので苦手な人とも関わらないといけない場面はあるかもしれませんね。

そういう場合には、無駄なやりとりはしなくていいので、淡々と接するようにします。

話を振られれば同じ熱量で返します。これでOK。

無難な対応で、ストレスを回避しましょう。

 

step
3
自分に関わらない問題はスルー

自分ではなく、他の教員同士が仲が悪いケースもあります。

そんな場合には「自分が仲直りさせる!!」なんて思わずに放っておくのが吉。

 

下手にどちらかに味方をしているように思われると、今度はあなた自身との関係が悪くなるかも。

いい大人なのですから、人間関係の修復も自己責任。当事者に任せましょう。

 

 

悩み8.経験のない部活の顧問を任される

配属される学校によっては希望の部活がない場合があります。

また、部活はあるけれど違う部活の顧問を持たされるなんて日常茶飯事。特に若手の教員は希望を通しにくいです。

さて、顧問になったはいいけれど、経験のない部活でルールもマナーもわからない・・・。

その上顧問は自分一人だけ!?

経験のない部活の顧問を持たされるのは中学校教師の共通の悩みの一つでしょう。

 

経験ない部活顧問の悩み|解決方法

簡単な解決方法は、まずその部活に慣れること。

最初こそルールもわからず混乱するかと思いますが、今の時代ネットで調べればいくらでも情報は出てきます。

調べて学び、部活の様子をみて慣れるのが手っ取り早いかと思います。

 

あとは、自分も習い事や研修などに行ったり知見を広げてその部活を楽しめるようになるというのもおすすめ。

「いやだなあ」とネガティブに捉えるのではなく、「自分もやってみよう」とか「試合を見てみよう」とかポジティブに捉えられるとちょっとでも部活が楽しく思えるようになるかもしれませんよ。

 

中学校教師の悩み8つとすぐにできる解決法|まとめ

いかがだったでしょうか。

中学校の教員には悩みはつきもの。しかし適切に対処すれば避けられる悩みもあるはず。

少しでも気になったものがあれば実践してみるとよいでしょう!

もし、悩みにどうしても耐えられないという教員の方がいたら、転職を考えてみることをおすすめします。転職エージェントに相談することからはじめてみてくださいね。

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あかす
元教師の筆者でした!

 

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